民泊ビジネス事例

なぜ営業停止になったのか?!台東区の民泊運営会社撤退を考えてみた。

2016/07/16

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つい先日の話ですが、東京都台東区で民泊を運営していた会社役員が旅館業法違反容疑で書類送検される事件がありました。この会社は、突然民泊事業から撤退した事でちょっとした時の会社になりましたが、まさか書類送検にまで発展するとは・・。そこで、今回の記事ではどうして撤退せざるをえなかったのかを検証していきます。

※以下の記事は、2016年7月13日産経ニュースから引用しています。
共同通信によると、個人宅の空き部屋に旅行者を泊める「民泊」を旅館業法の許可を取得せずに営業したとして、旅館業法違反の疑いで「ハイブリッド・ファシリティーズ」(東京都港区)と親会社「ピクセルカンパニーズ」(同)の2社と、両社の役員ら男女6人が書類送検されたことがわかった。
ピクセルカンパニーズは2月16 日に民泊ビジネスへの参入を表明し、大阪府や東京都大田区で民泊条例が制定されたことを受けて、特区民泊の認定物件を利用した民泊の運用やリノベーションの提案業務、また民泊運営希望者へのオペレーション業務や清掃メンテナンス業務、運営代行業務などに取り組むことを発表していた。
しかし6月6日に突如民泊事業からの撤退を発表。同社発表によると、ハイブリッド・ファシリティーズが運営支援等を行っていた運営者に対する旅館業法違反の被疑事件の一環でハイブリッド・ファシリティーズに対して警視庁による捜査(捜索・差押)が実施されたことが撤退の理由となっていた。
実は、問題となったこの物件では5月に2回にわたって、保健所からの調査が行われ、その後文書で営業を停止するよう要請があったのですが、無返答だったため、今回の書類送検に至った経緯があるのです。

2016年4月上旬に、台東区役所に確認した際に、「民泊についての調査、指導は、現状、クレームが来ない限り行わない」、という返答が返ってきました。さらに、別の報道によると、ゴミの出し方に問題があった、との近隣住民からの証言もあったことから、この物件も近隣トラブルが幾度かあり、業を煮やした近隣住民からの通報により、保健所が動き、最終的に書類送検となってしまったものと考えられます。

これだけを見ていると、素人目線でも「無視なんかしなきゃよかったのに・・」と思ってしまうほどお粗末な印象を受けてしまいます。役場、特に保健所からの勧告に対しては、絶対に無視をするのではなく、施策を講じて実行する、建物の構造上問題があれば、説明して理解してもらうことが必要です。
保健所も改善が見られないようであれば、行政処分をしなければいけないのです。

今回のように、近隣トラブルは対応を怠ると、営業停止どころか、家や勤務先に警察が訪れて、
旅館業法違反の容疑で捜査、最悪の場合だと物件の差し押さえをされかねません。
この事業者のように年間1300万円(!)も売り上げを出していた事業が営業停止になってしまったら
泣くに泣けませんよね。。普通に1室貸すどころの金額ではありませんし。

もし、書類送検されて、旅館業法違反で有罪が確定すると、以下の刑罰を受けることになります。

・6月以下の懲役または3万円以下の罰金 (旅館業法第10条)

さらに、旅館業法第3条2項1により、刑の執行が終わる、あるいは罰金の支払いにより、刑を受ける必要がなくなった日から、3年間は旅館業法にもとづく宿泊施設の許認可申請を行うことはできなくなってしまいます。これは民泊でやっていこう!と考えられていた方にとっては、ある意味で「死亡宣告」と言っていいでしょう。

こういったリスクを最小にするためにも、トラブルが発生した場合には、誠意を尽くした対応が必要不可欠になります。
それはトラブルが発生して、事件が警察の管轄になった場合でも同様です。お客さんがしただけから、宿だし知らないでは済まないこともあるのです。無用なリスクを負わないためにも、トラブル発生時の対応は、迅速かつ、誠意ある行動をすることをお勧めいたします。基本中の基本ですが、ここが最後には民泊事業として生き残るかどうかにかかってくるでしょう。

今回の教訓は、クレーム処理対応次第で、民泊経営の明暗を分ける!!です。